PERROTIN TOKYO|Jens Fänge solo exhibition -Parlour-

PERROTIN TOKYO|Jens Fänge solo exhibition -Parlour-

Photo: Jens Fänge Parlour, 2024 Oil, vinyl, inks, fabric, panel Framed : 132 x 100 cm | 51 15/16 x 39 3/8 inches Photo by Carl Henrik Tillberg Courtesy of the artist and Perrotin

PERROTIN TOKYOはイェンス・フェンゲの個展「Parlour」を開催。フェンゲが織り成す反響と断片の世界、即ち部屋そのものよりも部屋の影を感じさせる領域へと見る者を誘う。「Parlour」の語源は中世に遡り、かつて沈黙が厳守されていた修道院において、会話を交わすことが唯一許された部屋がParlourと呼ばれていた。フェンゲのParlourは、私的あるいは家庭的なものを映し出す劇場として、人、動物、平凡な物をどこかで見たうろ覚えの情景のように継ぎ接ぎ、並べ替えて登場させ、絵画的な魔法のごとく内的世界を描き出す。

Jens Fänge Mythos, 2024 Oil, vinyl, inks, fabric, panel Framed : 130 x 90 cm | 51 3/16 x 35 7/16 inches Photo by Carl Henrik Tillberg Courtesy of the artist and Perrotin


本展に寄せて、フェンゲが「Parlour」に至るまでの綿密で重層的なイメージメイキングへの取り組みと、その複雑なプロセスについて「絵画制作には謙虚な気持ちで取り組んでいます。時に私が主導権を握り、またときには絵画が私を導く、まるでゲームです。私はキャンバスを“紛争地帯”であると捉えています。構図は爆発、内破、崩壊することもあり、アーティストとしての私の仕事はその混沌の中に調和とバランスを見い出すことです。矛盾が均衡に達したとき、絵画に命が吹き込まれるのです。プロセスは直感的なものです。描き始めると、作品がどこに向かっているのか分からなくなることもよくあります。完成するまで構図、色彩、内容を隅から隅までずっと変え続けます。これはピアノの調律にも似たものがあるでしょう」と語っている。

Photo: Jens Fänge Proof, 2024 Oil on panels, (painted frame) Framed : 86 x 67 cm | 33 7/8 x 26 3/8 inches Photo by Carl Henrik Tillberg Courtesy of the artist and Perrotin


また、「私の絵画は複数のパーツで構成されており、始めは壁に掛けることができないため、床に直接置いて制作します。スタジオの床にパネルや細々としたパーツが散らばっているため、歩くときは足元に気をつけなければなりません。ときには対象物と距離を取り、しっかりと見定めるために梯子に登ることもあります。また通常、いくつかの作品を同時並行して制作しているので、あれこれと実験することもできます。例えば、木製パネルに描いた小さな肖像画の最終的な構図を決めるために、複数の絵画の上を行き来させ るなどです。この手法を用いることで絵画どうしも馴染み、類似性や全体性 が形成されます。さらに、素材の選択も極めて重要です。作品に緊張感とコントラストを加えるため、例えば、光沢のあるニス塗りのパーツと、染色したリネン生地のマットな表面を組み合わせることがあります。まるでドールハウスを劇場に見立 てて遊んでいるかのように、監督、俳優、舞台美術家、観客の役割を行き来 しながら制作しています。」とも。

Jens Fänge solo exhibition -Parlour-
会期: 2024年11月20日(水)〜12月28日(土)
会場: PERROTIN TOKYO
所在地: 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F
営業時間: 11:00〜19:00

>QUOTATION FASHION ISSUE vol.40

QUOTATION FASHION ISSUE vol.40

The Review:
FW 2024-25 WOMENS / MENS
PARIS MILAN LONDON NY TOKYO
COLLECTION

服に封じられた謎、即刻解いてみせます
但し、最後の一行まで読んでくれるなら

The interview
真理、逆説、仕掛け、設計…
すべてが超一級の現代のミステリオーソたち
Y/PROJECT Glenn Martins
NAMACHEKO Dilan Lurr
mister it. 砂川卓也
Fashion Journalist Asley Ogawa Clarke
Fashion Journalist Gianluca Cantaro

CTR IMG