デカメロン|齋藤帆奈個展「Co-consuming / Mutual Traces」

デカメロン|齋藤帆奈個展「Co-consuming / Mutual Traces」真性粘菌とアーティストとの協働によって生まれる新たな試み

5月28日(水)より、新宿歌舞伎町のアートスペース「デカメロン」にて、齋藤帆奈(さいとう はんな) による個展「Co-consuming / Mutual Traces」が開催される。

東洋大学総合情報学部にて助教を務めるとともに、東京大学大学院学際情報学府博士課程(筧康明研究室)に在籍し、山梨と東京を拠点に活動する現代美術作家の齋藤帆奈。
真性粘菌に色素や顔料を含ませた餌を与え、その活動の痕跡を扱い作品化するというユニークな手法により、注目を集める。 本展では、代表作「Eaten Colors」に加え、新作「Mutual Traces」を初公開。

過去の展示風景より, 齋藤帆奈


展示される一部の作品では真性粘菌が生きたまま活動を続けており、真性粘菌と齋藤の関わりの中で展示形態が変化していくことも本展の見どころだ。会期序盤の展示風景はさながら真性粘菌の培養工場のように見えるかもしれない。会期中盤には齋藤が真性粘菌の培地をアート作品として壁面に飾る。展示や販売といった人間側の経済活動もまた、作品の一部として位置付けられる。齋藤は、真性粘菌をアートに用いる行為そのものが「搾取」や「暴力」と見なされる可能性を自覚しているが、本展ディレクターの磯村は、逆に齋藤が作品のために真性粘菌を養い続けざるを得ない可能性も開かれていると考え、人間と自然との主従関係を問い直している。

Mutual Traces, 齋藤帆奈
Mutual Traces, 齋藤帆奈

齋藤帆奈個展「Co-consuming / Mutual Traces」
会期:2025年5月28日(水)~6月29日(日)
会場:デカメロン
住所:東京都新宿区歌舞伎町1丁目12-4
時間:20:00~29:00 ※月曜休廊
入場料:無料
WEB:https://decameron.jp/

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