LOEWE|遂に〈CRAFTED WORLD〉が開幕。その全貌が明らかに

LOEWE|流儀の浸透と職人への敬意を込めた「ロエベ」のランド的景観

Photo: Courtesy of LOEWE and OMA

時間を超え、空間を彩り、素材を探究し、クラフトに思いを馳せる。

インタラクティブな旅路を想起させる〈CRAFTED WORLD〉が上海にて開幕。アートとカルチャー、「ロエベ」だからこそ体現できる遊び心溢れる初の公開型エキシビションである本展は、クリエイティブ・ディレクターであるジョナサン・アンダーソンが「手仕事に人生を捧げた世界中の職人たちへのオマージュ」という就任以来、大切に磨き続けてきた理念を軸にキュレーション。1846年にスペイン、マドリードで創立されたレザー職人との協働的な工房が、世界有数のラグジュアリーメゾンに成長するまでの過程の中で彩りやアイコニックなモチーフ、文化的な意義を帯びた協業を存分に味わうことができる。

Photo: Courtesy of LOEWE and OMA

この〈Crafted World〉では、「ロエベ」が文字通り紡いできたクラフツマンシップの創造性、革新性、 卓越性という3つの観点から歴史を紐解いている。

19世紀に創立した「ロエベ」。スペイン王室の公認を経て、LVMHの傘下となった20世紀という過去の礎。そしてジョナサン・アンダーソンの主導によってブランドを一新した現在。ロエベ財団やクラフトプライズ、そして世界中の職人との数多なる交差。それら芸術とそれ向かうメチエを称える祭典といえよう。

Photo: Courtesy of LOEWE and OMA

鑑賞者をスペインの原風景、音景に誘い、工房の舞台裏、 デザインに命を吹き込むまでの緻密なプロセスの数々を明らかにする。それは壮大な物語のようでもある。また、これまでジョナサンが手がけてきたランウェイショーの雰囲気をルックの変遷を追った部屋を通して再現。世界各地でクラフトを支援する「ロエベ」の取り組みをマルチメディアで紹介します。2024-25年秋冬メンズでそのマルチメディアのコラージュを着想としたのはここに帰結するのかもしれない。

クライマックスを飾る9つのインタラクティブルームは、過去10年間の「ロエベ」のそうした着想に大きく影響を及ぼしたアート作品や幻想的な世界に身を投じることができる。

Photo: Courtesy of LOEWE

〈Crafted World〉は、「ロエベ」との親密な関係のもと、パートナーのエレン・ヴァン・ ルーンとアソシエイトのジュリオ・マルゲリの主導でデザインされており、ファッションとセノグラフィーにおけるOMAの最近の作品や、中国との継続的な関わりを基盤としている。

上海展覧センターについて

93,000平米を誇る敷地に建つ上海展覧センターは、上海中心部最大級の複合ビル。1955年に建設され、何十年にわたって上海で最も高い建築物だった この建物は、現在も主要なランドマークであり続けている。

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