LOEWE|パースペクティブはパフォーマティブな造作へ。デヴィッド・シムズが個を引き出す仕草を繊細で大胆に、単純で複雑に切り取る
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Photo: David Sims
人の視点にフォーカスし、物質の見え方そのものを問い質す「ロエベ」2024年春夏のメンズ。キャンペーンでは、その視点を無造作に捉えたパフォーマティブな所作に着目。俳優、ジェイミー・ドーナンとミュージシャンのオマー・アポロを迎え、各々の瞬間的な身体表現を切り取っている。
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Photo: David Sims
写真家、デヴィッド・シムズは、人の潜在的な感覚や表情を浮き彫りにさせ、生々しさとリアリティーが混在する世界を映し出すアプローチを続けているが、今回は、2024年春夏メンズのシルエットを浮き上がらせるような動きに個を見出そうと試みている。
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Photo: David Sims
ジェイミーは、思いを馳せ、耽りながらもそれが存在感を引き立てる。まるでオーディションかスクリーンテストをするかのように、何の特徴もない空間でくたびれた革の椅子に もたれ、壁によりかかり、アトリエのような空間に置かれた脚立に座る。
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Photo: David Sims
他方、オマーは、クロムメッキのマイクを手に電球で照らされた円形のステージで パフォーマンスをしたり、煌びやかな空間に入っていく様子切り取られている。 その表情は情熱的で、まるで時間が止まっているかのよう。
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Photo: David Sims
感情の親密なやり取り、 そしてパフォーマンスの持つ生のエネルギーが伝わる。ジェイミーとオマーが装うレザー、ニット、グリッターのウエアは、奇妙な普通さによってそのテクスチャーをより明らかにさせている。
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Photo: David Sims
「ロエベ」のクリエーティブディレクター、ジョナサン・アンダーソンは物質主義に還元し、パースペクティブの探究を続けてきた。来たる1月20日、新作となる2024-25年秋冬が発表される。それはどんな世界をどのような眼差しで、見ているのか。今最も人と服の間を丁寧に営む作り手の新作が見逃せない。