M A S U|「エムエーエスユー」の後藤愼平が第6回FASHION PRIZE OF TOKYOを受賞

M A S U|第6回FASHION PRIZE OF TOKYO受賞デザイナーに「エムエーエスユー」の後藤愼平を選出。自らの創作「場」を拡げるため、歩みを続ける

「今後東京を代表するインターナショナルブランドになる可能性がある」「デザイン、アイテム数、価格帯で知名度向上の可能性がある」「海外出展の意欲があり、支援内容を実地する体制がある」という3つの観点から世界で活躍するファッションデザイナーの排出を目指すFASHION PRIZE OF TOKYOの第6回受賞デザイナーに「エムエーエスユー」の後藤愼平が選出された。

「マメ」(2018年度)「オーラリー」(2019年度)「ターク」(2020年度)「シーエフシーエル」(2021年度)「トモコイズミ」(2022年度)という歴代受賞ブランドが並ぶ本コンペティションは、「ロンハーマン」のウィメンズクリエイティブディレクター根岸由香里、クリエイティブディレクターの長尾悦美、ファッションキュレーターの小木“Poggy”基史の3人に2023年度から、「プラスエイティーワン」を手掛けるファッションディレクターの髙島涼が加わった。2024年春夏のRakuten Fashion Week Tokyoに先駆けて8月25日開催された授賞式で、後藤は「これまで王道もアウトサイダーもやりながらファンを増やしてきた。その姿勢を変えるつもりはない。今までのブランドにはない、新しい存在になりたい」と語った。授賞式直後には2023-24年秋冬コレクションのハイライト的な細やかなプレゼンテーションを公開。ブランドの世界観を垣間見せた。

M A S U FW23-24 Photo: ©︎M A S U

「M A S U」は、2018-19年秋冬のタイミングでリブランディングを機に後藤を招聘。ブランド名は丁寧語の「〜ます」に由来する。2021年2月東京、六本木にあるレストランシアター、金魚にて2021-22年秋冬コレクションを初のショー形式により発表。2022年9月「日本博」事業の一環としてRakuten Fashion Week TOKYO 2023年春夏の会期中にショーを発表。これまでジェンダーや定義、あらゆる人間像やイメージの世界を遊び心溢れる独自のユーモアと物語性をフィルターにした流儀を築いてきた。直近の2023-24年秋冬は「M A S U BOYS LAND」と題した複合イベントを神奈川県横浜市にある老舗ダンスホールクリフサイドで開催。これまで構築してきた「エムエーエスユー」の世界は後藤だけではなく、関係者だけではなく、ファンを始めあらゆる形でブランドに関わってきた「私たち–IではなくWeの精神–」みんなが所有する共鳴する場であることを表現に変換。「今の僕が眼差しているのは、このような場をパリでも同じように作ることです」と当日、ファンや仲間たちに囲まれながら語っていたことが記憶に新しい。

M A S U SS23 Photo: Ko Tsuchiya

物語を描き、見る者がスッと入り込める余白を設け、物質を顧みる。機は熟し、都での発表へ

2024年春夏はその「エムエーエスユー」ワールドを拡げるため、物質主義に回帰しているように感じさせるようなお伽話を描いている。(詳細はQUOTATION FASHION ISSUE SS2024 vol.39)。タイミング的には「今しかないと思っていたので、受賞出来たことを嬉しく思います」と後藤は語っているように、2023-24年秋冬、2024年春夏と続けてパリで展示会を行なったことで、そこでブランドの創作世界を生み出すことを夢ではなく現実として突き進もうとする気概を感じさせる。1月(もしくは3月)と6月(もしくは10月)に開催されるパリファッションウイーク会期中にコレクションを発表することが決まっている。次はどのような世界を作るのか、後藤の創作に今後も目が離せない。

>QUOTATION FASHION ISSUE vol.39

QUOTATION FASHION ISSUE vol.39

The Review:
SS 2024 WOMENS / MENS
PARIS MILAN LONDON NY TOKYO
COLLECTION

無垢な想像力が空洞化寸前の
消費型コレクションサーキットを扶く

The interview
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