PRADA｜「PRADA」 × Axiom SPACESUIT
Photo: Courtesy of PRADA
イタリア、ミラノで開催された国際宇宙会議 「International Astronautical Congress」において、アクシオム・スペースと「PRADA」がNASAの「アルテミスIII」ミッションで使用される宇宙服、アクシオム船外活動ユニット(AxEMU)のフライトデザインを初公開。
アクシオム・スペースは、宇宙で豊かに栄え、あらゆる場所のあらゆる人に恩恵をもたらす家というビジョンに導かれながら、その先の世界を目指している。有人宇宙飛行サービスを提供し、有人宇宙インフラを開発するリーディングカンパニーとして、 アクシオム・スペース社は現在、国際宇宙ステーションへのエンドツーエンドのミッシ ョンを運営する一方、人類に地球外で持続可能な成長をもたらし、また故郷の星に計り知れない恩恵をもたらす後継のアクシオム・ステーション(地球の低軌道上にあ る世界初の商業用宇宙ステーション)を開発している。
Photo: Courtesy of PRADA
外層デザインと素材選定は、業界をリードする2社が連携し、次世代の宇宙服デザインを向上するべくクリエイティビティとエンジニアリングを融合する取り組みにより共同開発。開発中、アクシオム・スペースは宇宙服の独自開発技術を秘匿するために、展示に際しては暗いカバー層を使用していたが、月面で実際に着用される宇宙服は、 熱を反射し高温や月面の粉塵から宇宙飛行士を保護する白い素材が使用される予定。「PRADA」の素材や生産工程に関する深い知識や経験が、宇宙服のカバー層に加えてイノベーションを支えました。「PRADA」のデザイン・製品開発チームはアクシオム・スペースのエンジニアと協力し、月面の特殊な厳しい環境から宇宙飛行士を守ると同時に、将来の宇宙探査への意欲を視覚的に駆り立てるような、特別仕様の素材の特長や特性を考えたようだ。「PRADA」の専門知識が先進技術や革新的な縫製方法を可能にしたことで、高度に設計された機能性と魅力的な見た目の白い外層の間の隔たりを埋め、素材の性能を向上しながら宇宙飛行士の高い快適性を叶えることに成功。
AxEMU計画は、民間宇宙産業がいかに非伝統的なパートナーシップによる宇宙探査能力向上を可能にしているかを象徴している。2022年に2億2800万ドル相 当となる初のアルテミス計画のタスクオーダー(契約)を獲得して以来、アクシオム・ スペースはNASAとの官民協定を活用し、この次世代宇宙服の開発・デザインをサポートするために様々な業界から著名な専門家を探し出してきた。
アクシオム・スペース社長のマット・オンドラーは「我々の精鋭チームが宇宙服開発を再定義し、画期的なソリューションへの新たな道筋を確立するとともに、最先端のデザインアプローチをAxEMUに応用しました。私たちは古い殻を破ったのです。アクシオム・スペースと「PRADA」のパートナーシップは異業種間協力の新たな基盤モデルを打ち出し、宇宙ビジネスの可能性をさらに広げました」と語っている。
プラダ・グループ マーケティング・ディレクター兼CSR担当責任者のロレンツォ・ベルテッリは次のように語っている。「自分の限界を超えることは、プラダブランドの精神、そして私の両親のビジョンも完璧に反映した当社のバリューのひとつです。本日 お見せしている結果を大変誇りに思いますが、これはアクシオム・スペースとの長期 的なコラボレーションにおける第一歩に過ぎません。私たちは高性能素材や特性、縫製技術についての専門知識を共有し、また多くを学びました。これからも新しい挑戦を続け、見識を広げ、新しいシナリオを共に作っていくことでしょう」。
