EVENT|RoamCouch × ウルトラマンスペシャルコラボーアート ライブペイント

羽田空港で7月3日から8月31日まで実施されている、ウルトラマンシリーズの夏の大型キャンペーン「ULTRAMAN TO THE WORLD HANEDA AIRPORT」。その一環として、国内外で活躍するストリートアーティスト RoamCouchによるライブペイントが8月13日に開催された。今回は会場の様子をレポート。

会場は羽田空港第3ターミナルの4階にある「江戸舞台」。江戸時代の街並みを模したパブリックスペースで、この日も多くの旅行客が行き交っていた。開始の30分前、ステージ上にはRoamCouchによって描かれたウルトラマンと怪獣・ゼットンの作品が隣り合わせに並べられていた。作品はあらかじめ途中までペイントされており、午前と午後にそれぞれ約1時間ずつ、ステージ上で完成に向けて制作が進められていく。

RoamCouchとして知られる小川 亮は、ストリートアーティストでもあり、ステンシルアーティスト、グラフィティーアーティストとも呼ばれる。2011年にキャリアを開始、繊細で精密なハンドカットのステンシルを50枚以上重ねて使用することで、ロマンチックな芸術作品を制作しており、国内外の個展やグループ展で展示されている。

午前11時。ステージに登場したRoamCouchは、紹介のあいさつが終わるとおもむろに水性マーカーを手に取り、作業に取り掛かった。観客は作品の制作風景を静かに見守り、時折ステージ横に設置されたモニターに映るライブ映像の鑑賞を楽しんでいた。 制作中、ウルトラマンとゼットンが描かれた部分はシートで保護されていたものの、うっすらと見えるその輪郭から完成図への期待が膨らんだ。

ステージに登場したRoamCouch
ステージ横に設置されたライブ映像を映し出すモニター

マーカーで一つ一つ丁寧に、かつスピーディに描かれていくモチーフやアルファベット。それはとても緻密で、絵の具が垂れたように見える部分でさえ手描きで加えられている。これまでの作品にも多く登場し、今回も小さく散りばめられている星のモチーフ。書籍『“QUOTATION” IN THE ART vol.1』でのインタビューで、RoamCouchは「子どもたちや、絵に造詣がない人たちが、理解しやすいように星や虹のモチーフを使うようにしています。」と語っている。誰もが分かりやすく、ポジティブで楽しいイメージを受け取ることができる。

作業を進めるRoamCouch

12時をまわった頃に前半のライブペイントが終了。その後、14時スタートの午後の部でさらに作業が進められ、ついに今回の作品が完成を迎えた。最後に姿を現したウルトラマンとゼットンは、敵同士でありながら同じポーズをとっている。作品のテーマは「多様性」「共に生きる」。イベント終了後、RoamCouchは作品について次のようにコメントしている。「今まで(今回のような設定は)なかったと思うんですが、ウルトラマンとゼットンの共同作業というか、そういうものをストリートアートを通じて表現できたかと思います。」

完成した作品について話すRoamCouch
完成した作品

番外編

ライブペイント会場の近くには、Netflix映画『Ultraman: Rising』のウルトラマン像が展示されている。『Ultraman: Rising』は『ウルトラマン』をベースに、日米共同で制作された最新映画。ウルトラマンのボディは極端にスリムで、歴代のシリーズに対するイメージが一新されている。人間離れしたそのプロポーションから、ウルトラマンが宇宙人であることを改めて認識した。

『Ultraman: Rising』のウルトラマン像
『Ultraman: Rising』のウルトラマン像
『Ultraman: Rising』の作品紹介パネル

ウルトラマン像の近くに展示されていたのは、今回のキャンペーン「ULTRAMAN TO THE WORLD HANEDA AIRPORT」の告知パネル(右)と、RoamCouch × ウルトラマンのスペシャルコラボレーション作品が表紙となった『“QUOTATION” IN THE ART vol.1』のパネル(左)。今年5月に新創刊された『“QUOTATION” IN THE ART』にはRoamCouchのスペシャルインタビューが掲載されており、彼の制作に対する姿勢や作品に対する思いが記されている。今回のキャンペーンを通して、ウルトラマンやストリートアートに少しでも興味を持ったなら、是非一度こちらも手にとってみてほしい。

空港内に展示された『“QUOTATION” IN THE ART』の表紙と、「ULTRAMAN TO THE WORLD HANEDA AIRPORT」のビジュアル

上記展示のすぐ隣にある「カフェカーディナル」では、『Ultraman: Rising』の大ヒットを記念し、作品やキャラクターをイメージしたタイアップメニューやオリジナルグッズがもらえるキャンペーンが実施中。ウルトラマンとエミのビジュアルに目を引かれ、今回はタイアップメニューの中からコラボフロート2種をオーダー。

レジに設置されたタイアップメニューのパネル
コラボフロート(ウルトラマン、エミ) 2種 ¥980(税込)

そのほか、空港内には巨大なウルトラマンの飛行像の展示やスタンプラリー、ポップアップショップの開催など多数のコンテンツが用意されており、空港を訪れる誰もが楽しめる内容となっている。
日本で60年近く愛され、現代でもなお新しい映像作品やアート作品となってアップデートを続けるウルトラマン。海外からのラブコールも鳴り止まないその姿から今後も目が離せない。

「ULTRAMAN TO THE WORLD HANEDA AIRPORT」

会期:2024年7月3日(水)〜8月31日(土)
会場:羽田空港第1、第2、第3ターミナル内
住所:東京都大田区羽田空港
入場料:無料
主催:日本空港ビルデング株式会社・株式会社円谷プロダクション
協力:東京国際空港ターミナル株式会社
公式WEB:https://haneda-ultra.m-78.jp/

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