JW Anderson at Offer Waterman|ロンドンの街を讃える展覧会。ジョナサン・アンダーソンによるキュレーション「On Foot」とは
Photo: ©︎JW Anderson
「ジェイ ダブリュー アンダーソン」手がけるジョナサン・アンダーソンは、9月18日より自らキュレーションした展覧会「On Foot」をオープン。ロンドンのアートギャラリー、オファー ウォーターマンにて今を生きるアーチストと英国現代アートの象徴的な作品が創造的対話を繰り広げる。会場の空間には、アンダーソン自身の名を冠した「ジェイ ダブリュー アンダーソン」とクリエーティブディレクターを務める「ロエベ」のアイテムも登場。ある種の作品の鑑賞者、傍観者という立ち位置で、空間に配置されている。特にここ最近のコレクションの中心となっていた、身体の変化、彫刻的なポテンシャルを感じさせるような手法はここでも冴え渡っている。まるでロンドンの街並みを散歩するかのように進む展覧会、街を旅する短い時間の中でも明確なコントラストと予想だにしない展示構成を感じ取ることができるだろう。
David Hockney, Mo in Carennac, 1971 Offer Waterman, London
Florian Krewer, Flamboyant, 2020
ギャラリーが位置するメイフェアの陽気なストリートから、「ジェイ ダブリュー アンダーソン」の本拠地である壮大な歴史と刺激的な物語に満ちたソーホーの路地まで。それぞれの展示スペースはお互いに、ソーシャルスペースの一つとしてのひと休みの場、もしくはこの「旅」が提案する体験として機能する。称えるのはパブから公園まで、ロンドンという街が持つありとあり得る側面。ギャラリーの廊下や階段は、雑然とした風景を表すようなセラミックや彫刻で飾られ、まるでスケーターたちがたむろする舗道や渋滞するストリートのように生まれ変わる。「ジェイ ダブリュー アンダーソン」の鳩たちが物置を占領する公園のベンチに座れば、街を彩る豊富な動植物たちの世界へと誘われる。また旅の締めくくりにパブへふらりと立ち寄れば、様々なキャストが自分たちの住む街の物語を披露してくれるはず。さらにこの展覧会のために、英国のアーチストであるアンシア・ハミルトンが「ジェイ ダブリュー アンダーソン」とコラボレーションをしてアイコニックな鳩クラッチバッグの限定エディションを制作。オファー ウォーターマンと、「ジェイ ダブリュー アンダーソン」ソーホー店で展開される。
Frank Auerbach, Park Village East, 1994 Offer Waterman, London
Sybil Andrews, Rush Hour, 1930, 1994 Offer Waterman, London
本展でフィーチャ―するアーチスト
イグシャーン・アダムス、フランク・アウアーバッハ、リネット・ヤドム・ボアキエ、ハンス・コパー、シャワンダ・コーベット、サラ・フリン、ルシアン・フロイド、 アンシア・ハミルトン、バーバラ・ヘップワース、平井明子、デイヴィッド・ホックニー、レオン・コゾフ、スタニスラヴァ・コヴァルシコヴァ、フロリアン・クルーワー、ドロン・ラングバーグ、ジェニファー・リー、L・S・ ローリー、ヘンリー・ムーア、セドリック・モリス、Dame*マグダレン・オドゥンド、ジェム・ペルッキーニ、ウォルター・シッカート、クリストファー・ウッド他 *大英帝国勲章2等勲爵士(DBE、デイム・コマンダー)
『On Foot』 開催日時:2023年9月18日〜10月28日 定休日:月曜日、日曜日 (18日のみ特別にオープン) 営業時間:火曜日-土曜日 10:00-18:00 (土曜日のみ17:00まで) Offer Waterman Gallery, 17 St George St, London W1S 1FJ
オファー ウォーターマン 30年以上にわたり、20世紀の作品やコンテンポラリーアートを扱うアートギャラリー。現在の拠点は、William Morris & Coがショールームを構えていたジョージアン様式の5階建てタウンハウス。経験豊富かつ親しみやすいチームは、個人または団体が素晴らしいコレクションを作り上げることに関して努力を惜しまず、大きな力を発揮している。また オファー ウォーターマンは、テートやロイヤル・アカデミー、ヘップワース・ウェイクフィールド、パラント・ハウス・ギャラリー、コートールドにケトルズ・ヤードなど、数多くの団体とつながり支援を行っている。 www.waterman.co.uk