Fondation d’entreprise Hermès|アン・ヴェロニカ・ヤンセンによる日本初の個展「東京、銀座5丁目4-1」が9月11日(金)より開催

Rose, 2007 7 spotlights, artificial haze ⌀ 350-440 cm (dimensions variable) Photo: Andrea Rossetti / Courtesy of IAC Villeurbanne
エルメス財団は、ブリュッセルを拠点に世界的に活躍するベルギー人アーティスト、アン・ヴェロニカ・ ヤンセン(1956年、イギリス・フォークストン生まれ)の日本における初個展「東京、銀座5丁目4-1」を開催。1970年代後半から、合板、ガラス、コンクリートといった簡素な素材を用い、1990年頃からは、光、音、人工煙霧といった要素を用いながら、常に実験的な試みを継続してきたヤンセンの作品は、彫刻、インスタレーション、ビデオ、写真、コンテンポラリー・ダンスの舞台美術など多岐に渡る。


(写真左)Untitled (blue glitter), open sculpture #1, 2015 – 2026 Micro glitters Dimensions variable Photo: Julie Joubert / Courtesy of Mennour
(写真右) Swings, 2000-2023 Rope, wood, heat-reactive film Dimensions variable Photo: Andrea Rossetti / Courtesy of Pirelli Hangar Bicocca
工業的な素材の使用や、展示する場の固有性を問いかけるミニマリズムや、空間と光について科学的に考察するライト&スペースなどの芸術的動向との類似点を持ちつつも、ヤンセンの作品は、極めて控えめな姿で我々の前に現れる。その探究は一貫して、世界に対する身体的知覚、そしてその中における認識 の危うい不明瞭な領域を触発し、固定された形や直接的に把握可能な形を強いることなく発生する。
また、彼女の活動は、アーティストと科学者が共同で空間、時間、身体そして脳の関係を探るプロジェクト「ブレイン・スペース・ラボラトリー」の設立(ナタリー・エルジーノとの共同設立、2009年)などを 通じた学際的な対話や研究にも及んでいる。


(写真左)IPE 650, 2009 – 2017 Steel beam, one side mirror-polished H. 20 x W. 10 x D. 650 cm Photo: Peter Cox / Courtesy of De Pont Museum, Tilburg
(写真右) Donut, 2003 Programmed light projection, screen dimensions variable 5min, loop Photo: Florian Hölzherr / Courtesy of CCA Wattis Institute for Contemporary Arts, San Francisco
本展は、90年代以降継続するヤンセンの一連の作品によって構成される。銀座メゾンエルメス ル・ フォーラムのアドレスを、タイトルとして取り上げる眼差しには、場所への身体的、感覚的、かつ概念的なヤンセンのアプローチが強く示されている。特定のアドレスに宛てられ、その空間の物理的な観察から構想された作品は、拡散する光を物質として扱う《Rose》、瞬間の痕跡を記憶する青いグリッター 《Untitled (blue glitter)》、熱反応フィルムで覆われた座面を持つブランコ《Swings》、自身の声をメディ ウムとする新作《Donut》などの10点余り。これらの作品群は、場所に与えられた固有性を揺るがし、 時間、光、空気を操り、風穴を開け、気流を生み出し、感覚の緩衝地帯とも言える見えない建築を作り出していく。


(写真左)Green, Yellow and Pink, 2017 Artificial fog, coloured light Dimensions variable Photo: Andrea Rossetti_ / Courtesy of Esther Schipper
(写真右) Blue Glass Roll (405), 2017 Cast glass ⌀ 42 x H.21 cm (approx.) Photo: Andrea Rossetti / Courtesy of Esther Schipper
ヤンセンは、自らのアプローチについて、「コントロールの喪失、権威主義的な物質性の欠如、そして物 体の専制から逃れようとするこの試みの中」*に作品を見出そうとしていると語る。精緻さの中に光沢、軽さ、透明性、流動性を湛える作品から放射される超越的な感覚とともに、私たちは自らが空間に拡 散し、浸透していくような錯覚を体験するだろう。

Blue Papegaai, 2010 – 2017 Glass, paraffin oil, serigraph, wooden base H. 120 x W. 60 x D. 60 cm Photo: Andrea Rossetti / Courtesy of Esther Schipper
2015年、エルメス財団のアートスペース「ラ・ヴェリエール」(ブリュッセル)では、アン・ヴェロニ カ・ヤンセンとミシェル・フランソワの『Philaetchouri』展を開催。さらに、アーティスト・ レジデンシー・プログラムにおいても、2014年から2016年まで、ヤンセンは3人のアーティストのメンターを務めた。
*パスカル・ルソー、「Light Games」『art press 第299号』、2004年2月
「東京、銀座5丁目4-1」 アン・ヴェロニカ・ヤンセン
2026年9月11日(金)~ 2027年1月11 日(月・祝)
開館時間: 11:00–19:00(最終入場は18:30まで) 入場料: 無料 休館日: 水曜日(9月23日(祝・水)は開館)、年末年始 ※休館日は基本的に銀座メゾンエルメスに準じる。但し、変更の可能性あり。会場: 銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 〒104-0061 東京都中央区銀座5-4-1 銀座メゾンエルメス 8・9階 主催: エルメス財団 協力: Esther Schipper